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老人性難聴(1/3)基本的な症状



 年をとると、誰でも聴力が衰えてきます。日常生活に支障を来す場合などは、補聴器で聴力を補うことをお勧めします。自分に合った補聴器を選ぶためには、まず耳鼻咽喉(ジビインコウ)科で検査を受けることが大切です。

難聴

老人性難聴

年とともに、高い音や言葉が聞き取りにくくなる

  体のさまざまな働きは、年をとるにつれて衰えていきます。音を聞き取る聴力も、例外ではありません。
 一般に、耳の組織の老化は、30歳代前半から両耳同時に始まります。この段階では、聞こえに影響はありませんが、加齢に伴って、組織の変性・消失が進んでいくうちに、徐々に聞こえに支障が生じてきます。
 このような老化に伴う聴力の低下を「老人性難聴」といいます。老人性難聴では、次のような特徴があります。

  • 高い音が聞き取りにくい

  老人性難聴では、高いほうの音から聞き取りにくくなります。個人差はありますが、40歳代半ばくらいになると、周波数が8000Hzという、聴力検査で測定できる最も高い音に対する聴力の低下が見られるようになります。
 ただし、日常の会話では、それよりも低い500〜2000Hzの音域を中心に話をしているので、この程度では、まだ日常生活への影響はありません。
 その後、年を取るにつれて、4000Hz、2000Hz、1000Hzというように、聞き取りにくくなる範囲が、だんだん広がっていきます。聴力の低下には、大きな個人差がありますが、大体60歳代になると、日常会話のなかで、不都合が生じてきます。

  • 言葉を聞き分ける力が低下する

  加齢とともに、言葉を聞き分ける能力も低下していきます。特に「サ行」や「タ行」などの音の高さは、2000〜3000Hzと、日常会話のなかでは、高い音域に属します。そのため、この音域の音が聞き取りにくくなると、音は聞こえていても、相手が話した言葉とは違う言葉に聞こえるという現象が起こってくるようになります。
 例えば、実際には、「タカイ」と発音したのにもかかわらず、「ハカイ」というように別の音に聞こえてしまいます。
 このような現象を「異聴」といいますが、「ラ行」「ガ行」「ダ行」「バ行」なども、異聴の起こりやすい音です。また、「サ」の音と「シャ」の音を聞き違えたり、「タ」の音と「ラ」の音を、聞き違えるといったこともしばしば見られます。
 なお、異聴のほとんどは子音で起こり、母音である「ア行」ではほとんど起こりません。これは、母音の音域が、500Hz前後と低めのレベルにあることが大きく関係しています。
 もっとも、異聴が起こったからといって、話の内容を完全に取り違えてしまうわけではありません。多くの場合は、その前後の言葉や話などから、話の内容を正しく理解することができます。

  • 早口がわかりにくい

  音と音の区切りがわかりにくくなるため、早口で話されると、そのスピードについていけず、話の内容がわからないということも起こってきます。

  • 大勢のなかでの会話が聞き取れない

  普通は、周りに大勢の人がいても、相手の話だけを聞き取ることができますが、老人性難聴が進むと、そうした機能も低下します。そのため、大勢の人がいる場所では、会話をするのが難しくなる傾向があります。

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